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潜水服は蝶の夢を見るのriesz77のネタバレレビュー・内容・結末

潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

これまで何回かおすすめしてもらってた映画をようやく鑑賞しました。崇高な作品なのに、酔った状態で観てしまい後悔。もっと万全な状態で観たかった。終わったあとに実話と知って驚いた。華やかだった人生が突然、脳梗塞により左目と耳以外、不自由になる。周りの協力もあり、瞬きだけで一冊の本を書き上げ、10日後に肺炎で死ぬ。

どっかで見たことある俳優さんだと思ったら『007慰めの報酬』の悪役の人だった。彼の目線から映画が始まり、右目を縫い付けるシーンは目の内側から見せる。記憶力と想像力は変わらないのに、瞬きしかできず想いを伝えきれないことにもどかしさを感じる。美人な言語療法士が舌を出すシーンや、サッカー観戦中なのにTVを消されたり、本当は右目を縫われたくなかったのに従うしかなかったりと、不自由極まりない。そして、死にたくても死ねない。それでも自伝を書き上げた彼のバイタリティが凄まじい。実話。

妻と子供3人と海で過ごすシーン。表紙にもなっているこの美しいカットに、こんな事情があるとは思わなかった。いつ誰が急に発症してもおかしくない「ロックトインシンドローム」。やはりしらふで観るべきだった。邦題が素晴らしすぎる。
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