太平洋戦争勃発のきっかけとなった真珠湾攻撃。この歴史的な出来事をアメリカと日本が合作で製作した大作。
前半はその真珠湾攻撃に至るまでの、日米双方の模様をじっくり描き、後半からは一気に畳み掛けるかのごとく、戦争映画らしい壮絶なシーンの連続。
当時はCGなんて当然ありませんし、本物の戦闘と思えるようなリアルさに満ちた場面ばかり。
本当に戦闘機が飛び、本当に爆発が起き、本当に人が逃げ惑う。
これいくら金掛かってるの？と思えるほどの凄まじさに、死人出てもおかしくないレベルの間一髪のシーンも頻繁にあります。
恋愛要素なんか無いのは当たり前。ドラマ要素すら皆無で、物凄く硬派な仕上がり。徹底的にリアル志向で製作されたのが伺えます。
これ見たら「パールハーバー」がどれだけ無駄なところだらけなのが、ハッキリ分かるでしょう。
ラストもここで終わり？って思うくらい唐突ですが、日本とアメリカの両国が、これを機にこの後どんな運命を辿ったか、それを思うと色々複雑な心境になります。
製作途中で黒澤明が監督を辞退するなど、多くのトラブルに見舞われた作品ですが、終戦から僅か25年ほどしか経っていない中で製作された本作。
キャストもスタッフもリアルに戦争を体験した人も多いでしょう。その分骨太な内容になっていて、見る価値は十分あります。
