ゴン吉

クレージーモンキー/笑拳のゴン吉のレビュー・感想・評価

クレージーモンキー/笑拳(1978年製作の映画)
4.0
拳法の達人に祖父を殺された若者の復讐劇を描いたカンフーアクションドラマ。 
ジャッキー・チェンが初めて監督した作品で、脚本や主演も務める。
ジェームス・ティエン、チェン・ウェイロー、ヤム・サイクンらが共演。 

行意門道場の一門は清朝廷に逆らったため、反逆者として朝廷の殺し屋に追われていた。一門のチェン(ジェームス・ティエン)は、孫の青年シンロン(ジャッキー・チェン)と二人で人里離れた場所で隠れて暮らしていた。シンロンは祖父から毎日カンフーの練習を課せられていたが身が入らない。ある日、シンロンは街に出た際に、市場で三人組のイカサマ博打師と出会い、彼らにそそのかされて報酬につられて道場の師範代を引き受ける。しかしそれがきっかけで祖父のチェンが朝廷の刺客・鉄の爪(ヤム・サイクン)に見つかり殺されてしまう。シンロンも危ないところを祖父の弟弟子である八本足(チェン・ウェイロー)に助けられ、祖父の復讐のために八本足に師事してカンフーの修行に励む…  

オープ二ングはカンフーバトルで始まり、作品の尺のほどんどがアクションで占められているカンフー三昧の作品で、棒術や刀術も満喫できる。
ジャッキー・チェンが変装や女装をしたり祖父に頭が上がらない冴えない青年をコミカルに演じる一方で、ノリノリのBGMをバックにカンフーが冴えわたり、鍛え上げられた見事な上腕筋も素晴らしい。
クライマックスでは喜び・怒り・悲しみ・笑いの四つの感情を取り入れた行意門派の奥儀により、宿敵である鉄の爪と死闘を繰り広げる。
ラストシーンは箱車を押す”子連れ狼”(萬屋錦之介主演の時代劇)のパロディーシーン(音楽も”子連れ狼”の主題歌”ててご橋”♪)で終わり、最後まで笑いを誘う。
カンフーアクションとユーモアを絶妙に織り交ぜたジャッキー・チェンの魅力が詰まった楽しい作品です。  

2024.10 BS12で鑑賞(リマスター版・吹替)
2024.5 BS松竹東急で鑑賞(よる8銀座シネマ・ジャッキー・チェン祭り!・吹替完全版)
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