CHEBUNBUN

デカローグのCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

デカローグ(1988年製作の映画)
4.5
【最強のテレビシリーズ】
キェシロフスキ監督のテレビシリーズなのだが、あまりの凄さに『死ぬまでに観たい映画1001本』に掲載された作品。噂によると『呪怨』にも影響を与えたらしい。

長らく1、2話のDVDが入手できなかったのだが、遂にゲットしたので一気見しました。

どの話もありがちなのに、圧倒的ヴィジュアルとシュールな隠し味によって、観る者を夢中にさせる。それこそ、第10話は父の切手を相続する話に見せかけて、《君の腎臓をたべたい。》と言い始めたりします。また作風が毎回ガラリと変わるので、飽きることなく楽しめる。

全話紹介するのはブログでやるとして、ブンブンが一番気に入った第1話ある運命に関する物語について話。

論理学を教える父とコンピュータマニアで、ラズパイがない時代にも関わらず、蛇口や扉を制御するシステムを構築する少年の話。コンピュータ、教授という論理的象徴が強調される中、少年は屍体を見てからその象徴が崩されていく。コンピュータがまるで神の僕のように様変わりしていく様子に痺れた。ヒトは、どんなヒトであれ、常軌を逸した現象を目の当たりにすると、論理性は失われていく普遍的仕様をスマートに暴いくキェシロフスキのスタイルに圧倒されました。

個人的に
1→6→5→3→10→9→7→8→4→2
の順番で好きです。
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