ろく

花とアリスのろくのレビュー・感想・評価

花とアリス(2004年製作の映画)
3.3
岩井俊二を見よう祭り開催中。

個人的には岩井のロリコン趣味が大きくでている一作だと思う(でも大林ほど変態でないから安心してください)。

雰囲気映画と言えばそう言えるしかないし、「このころの女子ってほんとこんな感じなのね」と言われればそうなのって納得してしまうんだけど……

そんなことより鈴木杏の扱いひどくねえ?

鈴木はストーカーチックで先輩に振られる。ってかもう来ないでまで言われる。何にもしてないのに蒼井優は好き好き光線を受ける。

鈴木はお母さんはキムラ緑子だけど蒼井優はウィンクだ(相田祥子)。

鈴木は部活も落語研究会だ。しかも最後落語を言わせてもらえない(観客は蒼井一人だもん)。でも蒼井は最後見事なバレエを披露する。またこのバレエに思いっ切り尺をとるんだ!もうほんと最後までやりきっちゃう。

というわけで蒼井(アリス)と鈴木(花)のヒエラルキーは確実だ。なのに鈴木は屈託ない笑顔で蒼井の写真が載っている雑誌を嬉しそうに見せる。鈴木、お前は刺身のツマ、ハンバーグ定食のブロッコリー、麻婆豆腐定食の搾菜なんだぜ。

でもそんなことって世の中あるよね。それも当たりまえだし。とういうことで映画は進み二人はずんずん歩き(この映画は二人の歩くシーンがやたら多い。そう歩くのは前に行くことのメタファーだ)、鈴木も前を向くんであーる。前を向け前を!

観ている僕も蒼井輝いているなぁと思いながら(別離したお父さんに電車で「ウォーアイニー」っていうとこなんかベタだけどいいじゃん)僕は鈴木押し。ひまわりでなく月見草な野村監督派閥なんです。
ろく

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