てんやもん太郎

花とアリスのてんやもん太郎のレビュー・感想・評価

花とアリス(2004年製作の映画)
4.0
この生産性のなさこそ青春なのかな。
どうでもいい、どっちでもいい、そんな事して何になる、
みたいなことで悩んだり、怒ったりすることが出来る。
これぞ青春の特権なのではないだろうか。

核心から、あえて、すごく遠いところで作品を作っているって感じがする。で、それがセンスに溢れまくってるから面白いんだけど、
なかなか真似出来ないんだろうな。
こういうのをやりたい人っていっぱいいるんだろうけど。

女子高生が主人公の映画ってほぼ嫌いだけど、これはいいな。
この手のは『っぽさ』で溢れてるのに、これにはそれがあまりない。
二人の女子高生がたまにおっさんに見えるのがいい。
確かに実際の女子高生って何故かおっさんに見える。
おっさんっぽい言い方をわざとしてるというか。
女子高生くらいの俳優が女子高生感を出そうとするとやっぱ失敗するのかな。お爺さん俳優が、お爺さん感を出そうとして失敗するのと同じ。

こういう人いるなと思わせながら、っぽくなってはいけない難しさよ。

観てよかった。食わず嫌いだった岩井俊二。
猛烈に勧められて鑑賞。
何故か岩井俊二好きっていう人は色眼鏡で見られるよな。
村上春樹とかもそうだけど。
あー、そういう系ですか、あなた、みたいな。
これってなんなんだろう。