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バトル・ロワイアルの10000lyfhのレビュー・感想・評価

バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)
3.5
新法のもと、孤島に隔離された 1クラスの中学生同士の、生き残りをかけた死闘。アイディア一発勝負作品ながら、主に 3つの集団の形成過程、各集団の特性の描き分け、集団内部や集団間または一匹狼キャラとのインタラクション、適度にひねりのきいた結末など、ストーリーや人物造形が丁寧で、クォリティ高いエンタメに仕上がっている。俳優陣の中では、(中学生には全く見えないが)山本太郎の存在感が圧巻。(日本映画が海外で受け入れられにくい大きな要因の 1つである)日本独特の演技スタイルが、内容の特異性のおかげで目立たなかったのが好感(本作の海外での高評価の一因だろう)。映像で好きだったのは、序盤、バスの車窓に映る、路肩の自衛隊戦車の異様な雰囲気で、その後の展開への期待感が上がる。一方で気になったのが、2000年の作品にしては古さを感じたこと(1980年代映画のような雰囲気)。残念ながら、日本の映画、文化、ひいては社会が、当時の他の先進国に比べ遅れをとっていたということか、と思わされた
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