てるる

バトル・ロワイアルのてるるのレビュー・感想・評価

バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)
3.8
劇場公開時以来の鑑賞。

元々原作が大好きで、原作のほうが100倍面白いのは間違いないけど、これはこれでアリ。

これはやっぱキャスティングが最高です。
僅かな出番ながら強烈な輝きを放った栗山千明。
「あたしの全存在をかけてあんたを否定してあげるっ!」
この役がタランティーノの目に止まってキル・ビルに出演とか凄い(語彙力)

主役の藤原竜也はこの頃から藤原竜也で安心w
「この意味分かる?」
「こ゛ん゛な゛の゛全゛然゛わ゛か゛ん゛ね゛ぇ゛よ゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛」
物凄くシリアスなシーンなのに笑ってもうたわ!

生き抜くためなら積極的に殺しまくる柴咲コウ。
この役のおかげで今でも柴咲コウがニガテですw
今やおかしな人になってる山本太郎、「スマグラー」の背骨に通じる冷酷な桐山役の安藤政信がクール。
原作だと転校生じゃないし、もっとマンガ的な超人キャラなので実写化するにあたって改変するのは仕方ないかも。

先生役の北野武は原作より重要な役になってて、変なところでひょっこりはんしたりするけどこれもアリ。
最後のムクリも笑える。

改変で1番不満だったのは三村。
本来は主人公の親友だけど、映画では色々端折られてて関係性がイマイチ分かりづらい。
あと原作のほうがもっと活躍するし凄まじくカッコ良い。

こんな状況に放り込まれたら大人だって正常な判断出来なくなりそう。
それが中学生ともなれば予測のつかない動きをしたりするのが実写だとよりリアルに感じられた。
特に灯台の仲良しグループのくだりとか切なすぎる

小学生が殺し合いをする楳図かずおの「漂流教室」をトンデモ映画にしたり、日和って変に恋愛ドラマにしたのと訳が違って、ちゃんと殺し合いを描いてる。

この映画が国内だけでなく世界の映画界に与えた影響も大きいし、実写化する意味があった作品。
続編も映画館で観たけどクソみたいな駄作だった記憶しかない。
今観ると違って見えるかな。
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