Omizu

ヘンリィ五世のOmizuのレビュー・感想・評価

ヘンリィ五世(1945年製作の映画)
3.0
【第19回アカデミー賞 作品賞他全4部門ノミネート】
シェイクスピア『ヘンリー五世』の映画化で、『ハムレット』『リチャード三世』と続くローレンス・オリヴィエ監督・主演の「シェイクスピア三部作」の一作目。

というか二作目の『ハムレット』が白黒映画なのに一作目のこれはカラーなのか、逆だと思ってた。

「舞台でヘンリー五世をやる」という体裁をとりつつ、実景へと移り、更に最後は舞台へ戻るという変わったつくり。ローレンス・オリヴィエは監督としては普通に上手いと思う。

もろセット、という感じだけど舞台という体なのでそこはあまり気にならないようになってる。衣装や美術のシェイクスピアらしい格調高さは素晴らしい。

ただやっぱり話自体がつまらない。『ハムレット』はローレンス・オリヴィエの演出のしがいがあっただろうし、資質と合っていてよかったんだけど、今作は話に起伏がなくどうにも退屈。「これ意味なくない?」というシーンや登場人物も多い。

でも戦闘シーンの長回しとか格調高い演出やローレンス・オリヴィエの存在としての気品は流石で、まあそこそこかな。駄作ではないけど凡作。
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