山田洋次監督による「藤沢周平三部作」の第三弾。
盲目の若い武士とその妻が紡ぎ出す、愛と誇りの物語。
「武士の一分」
木村拓哉出演映画を初鑑賞。演技自体もCM以外だと、ドラマ『HERO』を何話かと、「ちょ待てよ」シーンぐらいしか観たことがない。
前作『隠し剣 鬼の爪』以上に、現代人が侍世界に存在することの違和感が強く、ストーリーに入り込みづらかった。ただ、丁寧に作られた作品であることは十分伝わってきたし、世界観が最後まで崩れなかったことが何より良かった。
"足るを知る"ということ。
目が見えるという圧倒的なアドバンテージがあるのに、島田はなぜわざわざ屋根に登ったのか?
・主演の木村拓哉。キムタクのイメージが強すぎて、他人を演じることは大変だろうが頑張っている。声を出さずに怒りを押し殺している表情が良い。
・剣の師範に扮する緒形拳はさすがの存在感。場にいるだけで空気が引き締まる。
・桃井かおりって『幸福の黄色いハンカチ』の人か。嫌〜な伯母さんだった。
三部作を通して。『たそがれ清兵衛』の完成度が別格。真田広之と宮沢りえも別格。現代人が時代劇を作る限界みたいなものを感じてしまった。ただ、この"Yamada Yoji's Samurai Trilogy"に対する海外評価が高いということは留意しておく。
「毒味」「手篭めにする」「煮物の味」
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