手慣れた書き手による、洒落た群像劇。
淡々とした日常のそこかしこに様々な地雷があり、それでもたいした修羅場にはならず、「ま、人生色々あるさ…」的にコートの襟を立て、煙草をくわえ、格好よく通り過ぎてゆく漢(おとこ)の清濁併せ呑む姿って、イイよね?!……そんな印象。全体がスモークされていて現実感が希薄。オハナシを描くためのオハナシ…虚構のなかの嘘
小芝居のバトンをうまく繋いで、「善悪を超えた感動のクリスマス噺」で終幕という予定調和に乗れなかった、門外漢のわたくしです。
ポール・オースターや村上春樹をお好きな層のための映画小説ですね。
役者さんは素敵でした❣️