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ダークナイトの小のレビュー・感想・評価

ダークナイト(2008年製作の映画)
4.9
レンタルBlu-rayで鑑賞。これを見るために前作を見たのだけど、その労が惜しくない素晴らしい内容。できることなら劇場で見たかった。

アクションシーン、緊張感も凄いけど、特にストーリーが深く、他のヒーローものと一線を画すような気がする(他をあまり知らないので)。

物事は表裏一体。悪があるから正義があるなら、正義があるから悪があるのもまた同じ。自らが強くなることで、さらに大きい悪を生むという葛藤。

また人間は保身のためのエゴはギリギリ回避できるけど、大切なものを失い、ポッカリ空いた自我の代償のため、ダークサイドに落ちることを止めるのは容易ではない。それはバットマンになる前の主人公ですら危うく落ちかけた人間の弱さ。

そんな葛藤を抱えながら、人の弱さを引き受け、正義なのに悪に見られることを厭わない覚悟を決めたバットマン。

泣かせる存在意義がオジサンの胸にしみる。こういう存在の人ってどんな集団でもいそう。全体のために貢献すればするほど嫌われる、みたいな。それでも強靭な信念と少数の理解者を支えに頑張るバットマン。共感できるヒーロー暫定1位。
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