サマータイムブルース

ダークナイトのサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

ダークナイト(2008年製作の映画)
4.6
再鑑賞です

ノーラン版3部作はこれしか見たことなくて、あまり印象に残っておらず、やっぱ一から見るべきだなーと思って「バットマンビギンズ」から観ています

「〜ビギンズ」は、いかにしてブルースウェインがバットマンになっていくかの過程を描いた物語でした
それに対して、こちらは本格的にバットマンが活躍しています

バットマンの魅力て他のスーパーヒーローと違って鍛え上げた生身の人間が主人公だってことだよね、その分、ヴィランも宇宙人とかモンスターでない、生身の人間です

あまりにも有名なヴィラン、ジョーカーですが、今回の主役はもはやジョーカーですね、圧倒的な存在感です
表情や独特な体の動かし方、喋り方とか、まさに悪のカリスマて感じで、故ヒースレジャーさんの演技は神がかかって見えました

有名な話ですが、病院の爆破シーンはCGでなく、ジョーカーが病院から出てくるとこは実際に瓦礫が空から降ってくる中撮影が行われたらしい
役者魂がすごいですね
個人的にはジョーカーを演じた役者さんの中で彼が一番だと思っています

多分ノーランさん特有なんだろうけど全体的にダークで重たい印象で、観終わるとどっと疲れます
でもこの世界観がなんとも言えず好きなんだよなあ

物語的にもブルースウェインと幼馴染のレイチェルと信任検事のハービーデントが三角関係になってるところからして複雑です
レイチェルは女優さん変わってるけど、この辺は「〜ビギンズ」から見とくとより理解が深まるかと思います

終盤の、2隻のフェリーに爆弾を仕掛け、互いの起爆装置を乗員に託し、12時になったら爆発する、ただしスイッチを先に押した方は助かる、というくだりはハラハラドキドキしました
ジョーカーの目的は金じゃないんだよな、もうゲーム感覚で悪を楽しんでいる
これによって人間の性悪説を証明しようとしている

囚人の乗ったフェリーで、1人の囚人が起爆装置を受け取って窓から投げ捨てるところ、一般客の方も後一歩で思いとどまって結局爆発は回避されます
ちょっとジーンとしました
ジョーカーの目論見は失敗します

もう見どころ満載ですね
ラストも良い
ダークナイトは、「暗黒の夜」でなくて「暗黒の騎士」だったんですねー

傑作と言われるのも納得しました