おなべ

ダークナイトのおなべのレビュー・感想・評価

ダークナイト(2008年製作の映画)
3.9
《クリストファー・ノーラン》監督によるバットマンシリーズ第2幕『ダークナイト』。
IMAXリバイバル上映にて再鑑賞。映画館で観ると何倍も増して迫力と興奮を体感し作品に没頭できました。監督の敏腕演出と役者の好演が齎した語りつくせぬ不朽の名作(150分なんてあっという間)。

犯罪者達は暴徒と化し悪を蔓延させながらゴッサムシティを蝕んでいた。バットマンはその身を追われながらも孤独に悪と戦っていたが、そんな中バットマンの前に最悪の敵が現れる…🃏

光と闇(希望と絶望)、コインの裏と表、バットマンの表と裏の顔、ハービーデントの中で揺れ動く善と悪、ゴッサムにおけるバットマンの位置付け(正義or悪)など相反する二側面が作品の中で精巧に比較されています。

今は亡き《ヒース・レジャー》扮するジョーカーは伝説として今でも語り継がれており、その怪演は鑑賞者に恐怖を植え付ける程に不気味かつ惨虐で、ヴィランとして完璧な存在でした。愉快犯故に巧妙で卑劣な手口を使い、二者択一を迫る非人道的な行為はまさに悪の権化。益々《ヒース・レジャー》の役作りの凄さに驚きます。

タイトルでもある『ダークナイト』には[暗黒の騎士]と[暗黒の夜] というダブルミーニングを持ち、物語のそれ自体がノワール的世界観を醸し出すダークナイトという作品を象徴していると思うと改めて感心します。

単なるヒロイックヒーローとして戦うのではなく、苦悩と葛藤を繰り返しながら自己犠牲を本分として悪に立ち向かい、街と市民を守る為に満身創痍で戦ったのにも拘らず自ら恨まれ役を買って出る、全てはゴッサムの懲悪&平和実現の為…少し格好良すぎやしやせんか。


【過去レビュー】

バットマンシリーズをで口コミでめちゃ有名だったので満を持して鑑賞。今シリーズのバットマン役は《ベン・アフレック》ではなく《クリスチャン・ベイル》です。

バットマンがめちゃカッコよくて、声といい戦闘シーンといい迫力あって見応えありました。ブルースウェインとして、はたまたバットマンとして苦悩する演技を完璧に演じきってました。

ただ1つ失敗したのはこれを吹き替えで観てしまった事で、字幕じゃないとジョーカーの怖さとか不気味さを体感できないらしくて後悔。
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