m

ダークナイトのmのレビュー・感想・評価

ダークナイト(2008年製作の映画)
5.0
フルサイズIMAXで観るのは初、待望の機会です。
驚いたのは冒頭のジョーカー初顔見せショットでジョーカーの顔面全体がフルサイズIMAXの画角にちょうどピッタリと収まって大写しになる事で、もう何度も何度も観たショットなのに巨大スクリーン一杯に映し出されたその圧倒的な迫力に新鮮に驚いた。そうか、シネスコじゃなくてこのフルサイズIMAXのアスペクト比で切られた構図だったのか。ここだけでも観に行く価値ありです。

香港パートもフルサイズIMAXになって印象が大きく変わった所で、正直あまり魅力を感じなかった香港拉致シークエンスが迫力ある場面へと様変わりしていた。新鮮。


ヒース・レジャーが命を燃やしたジョーカーの素晴らしさは言わずもがなだけど、「ダークナイト」の肝は作劇のスピード感の現代的な速さだと思う。それは畳み掛ける脚本と多少の無理を押し通す力のあるノーラン演出だけでなく、脇の隅々まで皆しっかりと役目を果たした俳優陣の的確な演技によるものでもある。

善と悪の葛藤を見事に描き抜く脚本の構成も久々に観てもお見事です。

って今更ああだこうだ書く事ないか。名作です。


【余談】
本編前に上映される「テネット」プロローグについて。
これはやはり過去に起きてきた様々な劇場でのテロ事件への、ノーランの怒りと闘い・映画による救いなのではないか?と想像してしまって(「ダークナイト ライジング」でああいう事件があったのだからあながち検討外れでもないはず)、もうそれだけで熱くなってしまう。

よく分からないまま事態が始まるのに、緊張感と興奮で一気に呑まれた。
熱血漢・好漢の雰囲気を早くも醸し出すジョン・デヴィッド・ワシントンは本当に映画の主演俳優の器、しかも大器。そして音楽が最高。今回の作曲家はこれまでのハンス・ジマー先生ではなく「ブラックパンサー」「クリード」のルドウィグ・ゴランソンで、これまでのノーラン作品とはまた一味違う曲に仕上がってます。サントラ欲しい。

たぶん実際の本編とは編集が少し異なると思うので、本編が楽しみ。それにしても、いつ公開になるのだろう・・・
m

m