ryosuke

ダークナイトのryosukeのレビュー・感想・評価

ダークナイト(2008年製作の映画)
5.0
IMAX
いやあこれは面白すぎる...。感想書いたりするのがバカバカしくなるタイプの面白さだ...。最低限の緩急だけ付けて、最初から最後までただただ面白く、ノーランらしい「デカさ」のあるシーンを叩きつけ続けるというね。「バック・トゥ・ザ ・フューチャー」「宇宙戦争」(スピルバーグ)と並ぶ、面白い瞬間のみで構成された娯楽映画のイデアだった。え、二時間半あったのか?
前作「バットマン ビギンズ」に比べると、アクションシーンのガチャガチャ感、今何やってるんだ感が減じた点もよかったな。銀行捜索シーンの違う時系列のクロスカッティングなど、前作よりもノーランっぽいなと思った。
ヒース・レジャーのジョーカーは完全に何か降りてきてしまっているな。見事な歩くトロッコ問題っぷりだった。フェリーシーンはあんな状況でも民主主義が生きてるもんかねとは思ったが。ジョーカーの演技については、爆発する病院を背にした怪演がベストだったかな。ナース服に身を包んだ滑稽なピエロの、あの歩き方とお茶目な慌てよう、完全に「本物」が映ってしまっている...。
ラストシーン、サラッと描かれてはいるが、このシーンでバットマンはトゥーフェイスを殺しているとも言えるんだよな。自らのルールを破って、ゴードンの息子かトゥーフェイスかのトロッコ問題に応じてしまっており、やはりジョーカーが勝利したのか?と思わせる余地も残っている。流石に状況自体は偶然なのだが、あのジョーカーの魔力を見せられるとね...。
ryosuke

ryosuke