書庫番

赤毛の書庫番のレビュー・感想・評価

赤毛(1969年製作の映画)
4.3
2019年5月1日 レンタルDVDにて鑑賞。

三船プロダクション制作の岡本喜八監督作品。
官軍の江戸進撃の先鋒として、生まれ育った村へ本陣を構える為に10年ぶりに帰ってきた農民上がりの隊士が見た理想と現実とは…。

メリハリの効いた時代劇大作で、序盤のコミカルさと終盤のハードな展開が絶妙に絡み合い、人間の強さと弱さをダイナミックなタッチで描いている。
娯楽性と深いドラマ性が融合する、喜八監督御馴染みの演出は本作でも健在。
民衆の静かなる怒りがうねりとなる”ええじゃないか”のシーンは圧巻。

主演の三船敏郎を始め、喜八組常連俳優が敵味方に分かれて各々の使命を果たさんと奔走あるいは暗躍する筋立ては文句なしに好き。
腕利きの用心棒、一ノ瀬半蔵を演じる高橋悦史が群を抜いて魅力的。
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