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ドランク・モンキー/酔拳のnamのレビュー・感想・評価

ドランク・モンキー/酔拳(1978年製作の映画)
4.2
「現在のハリウッドのアクションにも繋がるカンフー映画の傑作!!」

1978年ジャッキーが約24歳の時の作品でありつつ、世にジャッキーの名を知らしめた出世作です。

"酔えば酔うほど強くなる"のコピーと変則的な動きの酔拳が印象的で、もう男子にはたまらない設定でワクワクしかないです。

酔拳2の方が個人的には馴染みが強かったですがこの2つはストーリー的には関連もないです。

本作はかなりコミカルなテイスト強めで、ストーリーも才能があるけどダメな弟子のジャッキーが師匠の元で修行し、一度負けた敵を倒すという少年漫画のような単純明快な展開が分かりやすい!

特にビジュアル的に有名な赤鼻のソウとの師弟関係やケレン味たっぷりの独特なTHE修行シーンなどは観てて飽きません。

また20代前半のジャッキーの動きはキレキレで飛んだり跳ねたり最高なのはもちろん、アクションそれぞれが非常にオリジナリティがあるので見ているだけで楽しいというのが本当に素晴らしい。エンタメ性が非常に高いアクションが特徴的です。

そして今回、発見だったのが師匠のソウ役のユエン・シャオティエンは本作の監督であるユエン・ウーピンの実のお父さんのようです!

さらにユエン・ウーピンはその後、アクション監督としてハリウッドでマトリックスシリーズやギルビルのアクション指導にもあたり、この時スタントマンだったチャド・スタエルスキ(その後のジョン・ウィックシリーズの監督)は当時、個人主体だったハリウッドのアクション業界だったが、ユエン・ウーピン達の香港式のチームで作るアクション体制に感銘を受けたらしいです。

そして影響を受けたチャド・スタエルスキは今やアクションの世界最高峰である87イレブンアクションデザインを設立し、「ジョンウィック」シリーズやMCUのアクション、「デッドプール2」などを生み出したと考えると、「酔拳」の時からのアクションの系譜が今も続いているんだなと感慨深い気持ちになりました。

アクション映画としても傑作なのでぜひ手にとって欲しい1本です。
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