1人きりの老人。ふと、蘇る過去。語り尽くされたお話かもしれないけど、「つみきのいえ」の発想と、それで描かれるシークエンスがじんわり心に染みてきます。
今が1番幸せだなんて誰もが言いたいけれど、時間の流れがやがて全てを奪ってしまう事もある。
長く生きることは少しずつ大切な何かを手放していかなければいけない事。
でも過去に大切な温かい思い出があれば心の中にしまえる宝物となって、この先も少しだけ幸せな気持ちで生きていけるかもしれない。
しんみり、じんわり目頭が熱くなったけど、もう少し歳をとってからこれを観たら多分号泣に近かったかもしれない。
控えめに流れる音楽と、色鉛筆タッチの柔らかい映像が、まるで絵本をめくって読んでいるようにふんわりとした気持ちにさせてくれました。