日々水面が上昇し、家が水没していくなか、積み木のようにレンガを積んで家を上へ上へ増築を続ける老人のお話。
とても普遍的で、誰もが共感できる返らない時を刻む物語。
先細りやがて積めなくなる日が来ることを知りつつ積み上げていく。
とても綺麗で暖かく、たった12分の中に人生が凝縮された良作でした。
個人的には綺麗すぎなことが好みではなかったかな。
さらに、情感と言えば聞こえはいいけど、優等生的な優しい世界の表現に既視感があり過ぎたかな。
どうしても「共感すること」しか出来ない物語は、物足りなく感じますね。