スーツを身に纏うバットマンとロビンのファーストカットで、腕、エンブレムときて、謎にお尻のアップが映されるのがめちゃめちゃ面白い。
冒頭のMr.フリーズチームとバットマンチームでのアイスホッケーも、ポイズンアイビーのフェロモン攻撃も面白い。
そしてアイビーを競り落とそうとする群衆（バットマン含む）の印象が悪くて、彼らが襲われるシーンをどう見れば良いのかよく分からん。
世界中を凍らせたいMr.ブリーズと世界中の植物を救いたいポイズン・アイビーのタッグは、2人の理想が両立し得ないことに気付いていないのか？
目下最大の敵であるバットマンを排除するために一時的に手を組んで、2者間の決着は後でつけようという政治的判断、というわけでもなかった。
それにしてもフリーズとアイビーのキャラは残念だ。
我欲によって動いているわけじゃないが人命は軽んじている2人は、ともすれば重層的なキャラクターにもなり得たと思うんだけど、なんでこんな感じになっちゃってるんだろう。
考えてみるとバットマン側の対応が悪い気がしてきた。
ハンターハンターのゴンがノブナガに言ったみたいに「何でその優しさを他の人に分けてあげなかったんだ！」みたいなこと言えばいいのに、バットマンもロビンも、ヴィランの優しさの部分には特に触れず、かといって彼らの非道な行為に憤ったりもしない。機械的にヴィランの元に赴き退治しようとするだけ。
これでは魅力が生まれる余地がない。ヒーローとヴィランのやり取りにおいて、今作のバットマンはすかししかしてない。それは残酷だろう。もっとヴィランに興味を持ってやれよ。（補足1）
ていうかロビン、話進んでるのに1人だけアイビーに執着し続けてるのが鬱陶しいったらなかったぞ。
ロビンはバットマンのおまけでしかないのか？って疑問を呈したかったのだろうけど、映画の大半を洗脳された状態で、しかもバットマンに対してはっきりと敵対するわけでもなく、ちょっとした反抗期くらいの感じでいて、出撃前にバットマンに諭されて正気を取り戻すってのは最高にダサかったし最高におまけだったよ。
そしてバットガールはマジで何だったの？
・ジョージクルーニーはこの頃から既に、アクションシーンになると激烈にダサくなっていた。
・フェロモン攻撃によって引き起こされた、アイビーを巡るバットマンとロビンの確執のしょうもなさったらなかった。
補足1
バットマンがヴィランに興味を持ってくれないというこの無念は、後のレゴバットマンで成仏することになる。
