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ダンボのRのレビュー・感想・評価

ダンボ(1941年製作の映画)
3.5
超有名作をお初で見てみました。何とも言えない作品だなー。ダンボめっちゃカワイイけど。幼い頃から、ダンボって名は聞いたことあったけど、それが子ゾウに対する蔑称であることに、この度はじめて気がついた。冒頭、嵐の中、空高くからフロリダに下降するコウノトリさんたちが、子の入った袋をサーカスアニマルたちに届けるシーンから始まる。さすが、ディズニーの世界では動物は交尾なんて淫乱なことはしないのです、そして、窮屈な檻に入れられてても、移動のためにサーカス列車に押し込められても、どの動物も、幸せそのものの。ノリノリでミュージカル。現代のアニマルライツ的感覚で見ると、なんとも不思議な気分。列車の中のジャンボというメスゾウさんに、袋入りの赤ちゃんが届けられ、開けてみると、めちゃくちゃキュートな子ゾウがいる。まわりのオバちゃんゾウもみんな大喜び。しかし!子ゾウがクシャミをした瞬間、大きな耳がぶわっと開き、オバちゃん達が、おかしな耳だ!と笑い出す。バカにされて腹を立てたジャンボに、逆ギレするおばちゃんたち曰く、コイツはジャンボJr.なんかじゃないよ!ダンボ(Dumbo=マヌケ)だよ! ナルホド💡オバチャンらひでぇな。で、新しい町にやってきたサーカス団に大興奮の住民たちも、ダンボを見ると大笑い。クソガキどもがダンボをいじめるので、ジャンボが怒って止めようと暴れ出したら、狂象として隔離監禁されてしまう。誰からも受け入れられず、母と離れ、孤独で悲嘆に暮れるダンボを見かねたネズミ君。ダンボを慰め、スターになればまたお母さんに会えるよ、と。そして、サーカスの新しい出し物で目立とうとするのだが…ダンボはまだ子どもやし不器用なのでぜんぜんスターになれません。大事な出し物では失敗、その後はピエロとして出演し、みんなに笑いものにされる。涙をポロポロこぼすダンボの切なさに胸がキューーーッ、その後、監禁状態の母さん象に会いに行って、お母さんの鼻と歌に安らぎながら涙を流すダンボにもキューーーーーッ、からの、突然、予想外の、とんでもなくサイケデリックなシーンが展開! あまりのシュールさにエ!ってなる! ピンクエレファントが続々登場、奇怪な陽気さに弾む音楽、めくるめくイメージが連鎖していくナイトメアリッシュなこのシーンは本作のピークを成している。こんなシーン入れるだなんて、さてはなにかキメてたな⁈ って大人は考えるかもしれませんが、小さな子供が見たら、ちょっと怖いものかもしれません。そして、ピンクエレファントが面白いシーン転換となって、ダンボがいよいよ本領発揮!!! なるほどー! そういう話やったんやね! 自分の持ってる欠点を美点に変える! 最初から持ってた本来の光を顕して大いに輝かせる! さすがディズニーな、良い話。異論も生まれそうではあるけど、動物たちの細やかな動きや豊かな表情が可愛く、面白いし、小さい泡の表現もキレイ。ミュージカルのシーンも含め、最初はちょっと退屈だったがら短いので何度か見てるうちにクセになってくる。やっぱアニメーションって動きの面白さがでかいんやなーと思いました。
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