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ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのchitchipapaのレビュー・感想・評価

3.6
実在の石油王の物語かと思いきや、ポール・トーマス・アンダーソン監督自身のオリジナル脚本による作品でありました。確かに余りに壮絶な人生であり、衝撃的なラストに至っては、これが史実ならば「神はとんでもない試練を与え賜まう!」だと思って観ていました。
観ている間中ずうっと疑問に思っていたのですが、ポールとイーライの関係性が私の中では謎のままです。ダニエルの終盤の言葉では、ポールは油井を3本当てて成功をおさめているとのことでしたが、最後まで同一人物の成りすましかと思っていました。
いずれにせよ、2時間半の壮大な映像作品として見応えはありましたが、観終ったあとの爽快感、達成感とは無縁の世界で、やはりキリスト教文化圏の観客への訴求力は我々日本人には理解できませんね。
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