キよ4

ざくろの色のキよ4のレビュー・感想・評価

ざくろの色(1971年製作の映画)
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18世紀 アルメニアの吟遊詩人サヤト・ノヴァの生涯を伝記的ではなく詩的というか溢れんばかりのイメージで抽象的に描いた魔法にかかったような摩訶不思議な映画
まるで絵画を見るようなキメまくった構図と鮮やかな民族的色彩の連鎖で映画的幸福感を味わえて最高 大傑作
沢山の書物を広げて寝そべる少年のシーンとか羊で溢れた修道院とかザクロと鮮烈な赤い血とか白い衣装にかける赤い液体とか果物を足で踏み潰すシーンとか宮殿内の彼女との操る糸で表現する愛とかきりが無いくらい全てが絵画的で異形に震える美しさがある
あと有名な少年が両手に天使の羽を持って宙に浮いてるシーンは大昔ぴあかシティロードの写真で見た記憶が蘇って変に感動しました
始終鳴りまくる音楽も素晴らしい
セリフがほとんどないのが逆にイメージが広がって映画を堪能できてよかったと思います
キよ4

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