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ざくろの色のmsのレビュー・感想・評価

ざくろの色(1971年製作の映画)
4.1
目を開けたまま夢を見ているような感覚。全カット、全シーンが絵画のように美しく、パラジャーノフの作り上げた美の世界に陶酔する。
観終わった後にあらすじ解説を調べて「ああ、そういう話だったのね」とようやく理解した。理解したけど、だからなんだということもなく、ただ画面に映る絵のひんやりとした色や構図を見るだけで目が幸せだった。
王妃も詩人もその他のメイン登場人物はみんな1人の女優が演じてると知って心底驚く。性を超越した魅力的な佇まいの女優さんだ。

まったく知らなかったアルメニアという国にがぜん興味が湧いた。東欧のエキゾチックな雰囲気、たまらないなあ。

話はまったく違うけど、画面から漂う「夢の中」感はヤン・シュヴァイクマイエルの『アリス』をちょっと思い出した。
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