ざくろの色のネタバレレビュー・内容・結末

ざくろの色1971年製作の映画)

THE COLOR OF POMEGRANATES

製作国:

上映時間:73分

ジャンル:

4.0

「ざくろの色」に投稿されたネタバレ・内容・結末

ずっと観たかった一作
赤い糸、白い鶏達の止まり木
人形の足元から流れでるような赤や
熟したイチジクをむさぼる黒い男達
悪魔の匂いを放つ雰囲気と
死ととなり合わせような美の破滅。
残酷な匂いを放つ感じが苦手だったので採点は低いですが
どこを切り取っても優れた芸術性
一見の価値ある作品だとは思います。
オーソドックスの源流
サヤト・ノヴァの詩作が関わっている映画?
冒頭に「彼の物語ではない」って注意書きが出てくる
そのあとに白い布に置いたザクロから果汁みたいな赤が滲み出たり、同じく置かれたナイフから血?が滲み出たりして地図っぽい模様になってく 象徴的

全編通してセリフがほぼなく、登場人物の動きはあるけど絵画みたいな画面が連続していく
青白い顔面に派手なメイクした人間が豪奢な絵画みたいになってる
ゴージャスなロイアンダーソンって感じ

詩人(少年期、青年期)と王妃がメインのキャラクターで、あとは個を持たない修道士や天使やらが出てくる
青年期の詩人が王妃と出会って惚れてしまうって流れみたいなんだけど、どっちも似たような顔立ちで女性〜中性的な雰囲気で宝塚みたいだった
惚れるシーンとかも顔面アップ真正面の顔の一部をレースで隠したりとかではっきりしない
説明しないけど画面がこんなに綺麗だから惚れてるってわかるだろみたいな美のゴリ押しパワープレイだった
若い修道士たちの入浴風景もあって、男にマッサージされていたり少年たちが高いところからかける水でボディペイントみたいなのを洗い流していたりでエロスが強い
ソ連の映画らしいけどよくこんなシーン作ったなって感心した
生贄に羊だかヤギだかを捌くシーンも本物っぽくてグロかった
当時の技術でなんとかなるような内容でもないから本当に捌いてたのかもしれない
エログロ頽廃ありの美しい映画だから、コアなサブカルファンとかいそう

詩人が少年期に老修道士に「文字が読める人間は少ない、文字や文章を愛せ」みたいな感じのこと言われてるのが識字率の高い社会で生きてる身としては印象的だった
絵画的映画。
パラジャーノフ特有の均整美、色彩。
肝心のサヤト・ノヴァのことを全く予習せずに観てしまったのは反省...
「第8章 詩人の死」の字幕には救われました。とはいえ鑑賞後には謎の感動…
追記:第8章はやっぱり映像的に単調でなく印象に残ってます。すごく退屈だったはずなのに変な感じ…。
詩人に忠実なのかはわからないけど、パラジャーノフ経由でなんとなく察したって感じ
幼少期の、染物とか、ざくろの色だったり、ざくろを食べたり楽器の音だったり、印象に残る光景だったり、触り心地がいい布だったり、彼が感じる理由のない「なんかいい」もの、とにかくそういうものが詩人の美的感覚を作っていく
世界観ははんぱない、最後の女の服はやばいし、子どもはかわいいし、「死ね〜」ていうやつは腹立つ言い方するし、異文化体験
やぎの解体とか、にわとりのとか、グロいけど、見れないやつは肉くうなって言うくらい
天使の像とそれを捉える額縁が動いてるのは監督の映画観だと思う、絵なんだね
いろいろやばい絵はあった
死を導く天使は盲目で頼りなく、羽も独立してどっか行っちゃう、結局彼も死ぬまで死がなんなのか全くわからなかった、食べるものには苦労しないよくらい、こういう象徴的なものがたくさんあるんだろう
女が若いままなのも、手に入れられないとずっとみずみずしく、美しく見えるんだろうな
「生と魂は苦しみの中にある」みたいなセリフはめっちゃ共感した
おれにも天使が何回か降りてきて心地よく寝た
ユーロスペース