アラン・ドロンの魅力が詰まったハードボイルドなフランス製ギャング映画。
孤独が漂う燻んだ青に浮かぶ白い文字。フォントといい、配置といい、お洒落さに唸る。彼の佇まいに息を忘れ、瞳が動くたびに吸い込まれそうになった。
(見終えてすぐタイトルを見直したくらいに素敵!)
美術も好みでシャービーシックな壁紙の色味やナイトクラブの内装も見事だし、アランドロンのお家のピューター製ポットまで可愛いだなんて!緊張感漂う作品なのにそんなひとつひとつがいちいちツボに刺さる。
女性はどちらも美しいのだけど、ボンドガールのような強い眼差しのカティ・ロジェの方がタイプ!
「アラン・ドロン×サムライ=爽やか」と勝手に脳内変換されていたのは香水のイメージが強いんだろうな。高校生の頃は毎日つけていたけどしばらく嗅いでないなぁ。この夏は久しぶりにつけてみようかななんて思ったり。
「なんじゃこりゃーーー(°▽°)」と叫びたくなるくらいカッコよさが詰まった詩的な一本。
トレンチを着てあの帽子を被りたい。
〝サムライの孤独ほど深いものはない。ジャングルに生きるトラ以上にはるかに孤独だ。〟