ナツミオ

真昼の決闘のナツミオのレビュー・感想・評価

真昼の決闘(1952年製作の映画)
4.0
NHK-BS録画鑑賞

過去数回視聴の名作西部劇。
しかし西部劇王道の展開では無いところが賛否の別れるところ。
ゲーリー・クーパーがアカデミー賞主演男優賞受賞。

ある町で結婚式が行われている。
新郎はこの町の保安官ウィル、新婦は東部からやってきた美人のエミイ。
ウィルは今日で保安官を辞めて、二人は今日町を出て新しい生活が始まる。
町外れではならず者3人が集まって駅へ向かっている。
昔、殺人罪で逮捕して監獄送りにしたベン・ミラーが12時の汽車で戻ってくると電報が入る。

ウィルと新妻エミイは馬車で町を出発するが・・・

この作品は、12時の1時間半位前から物語が始まり、ほぼ観ている時間と物語の進行が同時に進む。

アカデミー賞作曲賞も受賞した、ディミトリ・ティオムキンのオープニングの曲、歌詞は物語の理解を早める為にも見逃さないでください!



以下ネタバレ含みます。

フランク・ミラー一味とたった一人で対峙することになるウィル。町の人々の助けは全く得られなく、妻エミイにも別れを告げられ、四面楚歌状態。
遺書をしたため、死地へ向かうウィルの額にはじっとりと汗が滲むところは観ている方も汗が出てくる。
勝負の行方はさておき、
悪人4人組の一人、ジャック・コルビーに、西部劇の悪役でお馴染みのリー・バン・クリーフ。後にマカロニ・ウェスタンで大スターとなる前。まだ若く、ニヒルな面持ちでイケメン。

バーの女主人で昔、ウィルの女だったヘレン・ラミレス。
彼女も町を出る決意をしてエミイと二人馬車で駅へ向かう途中、ウィルとすれ違う場面でエミイは振り返らないが、ヘレンはウィルをずっと観続ける表情が良い。

監督のフレッド・ジンネマンはこの物語は、「これはいつでも、どこでも起こりうる話である」と語っているそう。(Wikipediaより)
普遍的な話として作られたが、西部劇の正統派からは、批判も多かったようです。
特に最後のバッジを投げ捨てるシーンは、ジョン・ウェインからは許せないと語ったという逸話もあるそう。
ダーティ・ハリーのラストシーンはこの作品へのオマージュ。

AFI(アメリカ・フィルム・インスティチュート)選出の「アメリカ映画ベスト100」(1998)の33位に選出。

AFI感動の映画ベスト100の27位にランクイン
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