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ベルリン・天使の詩のyumikoのレビュー・感想・評価

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)
4.0
まだ、東西ドイツを分ける壁が崩壊する前のベルリンに居る天使たちのお話し。暗い色のロングコート姿の天使たちは、霊的な存在で、人からは見ない。(ごく稀に見る子供がいる。)

地下鉄、図書館、自宅、あらゆる場所で人々の心の声を聞き、時には寄り添う。

そんな天使のダミエル(ブルーノ・ガンツ)はある日、解散前夜のサーカスに属する女性に恋をし、親友カシエル(オットー・ザンダー)に、人間になると伝える。

ブルーノ・ガンツ、「ヒトラー 最期の12日間」でヒトラーを演じた方じゃないですか。演じ分けがすごい。

刑事コロンボを演じるピーター・フォークが本人役で登場。撮影でベルリンに滞在する際なぜか彼には見えはしないが、ダミエルの存在に気づくのだった。なぜか?ふふふふ。

砂地に残る足跡、落書きの色、コーヒー。小さなことが人間である喜びを表してる。新鮮。美味しいコーヒーが飲みたくなる。
なるほど、モノクロ、カラーの使い分けが面白い。

監督が詩人のペーター・ハントケに依頼して書き下ろされた詩を織り込んであるんだって。全編を通して詩を読んでるような気分になる。「子供は子供だった頃…」その詩にも最後ちょっとした変化があり、面白い。

すごく落ち込んでる時、ふと、元気が出ることがある。本当に天使がそばにいるのかもしれない。
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