No.883[親愛なるモレッティのブログ] 50点
以前カイエ・デュ・シネマのベスト10をまとめた際(https://note.mu/knightofodessa/n/naeb071927afd )、度々登場したナンニ・モレッティの中で例の本に唯一掲載された作品。面白いかと訊かれると微妙なところであるが、ヴェスパに乗ってパゾリーニの死んだ海岸なんかを訪れる第一部、長年テレビを観なかった友人が一瞬でテレビ中毒になる第二部、体が痒すぎて医者をめぐり続け知見を得る第三部で構成されるブログみたいな映画なので、嫌いにはなれない。特に第二部でテレビ中毒になった友人のため、放映が先に進んでいるアメリカ人旅行客に最新話のネタバレを聞くとこは最高だった。モレッティがなんともムカつく顔をしているのもポイントなんだろうね。
『ゲーム・オブ・スローンズ』の推しが死んで絶望していたんだが、それを包み込んでくれるような優しい映画だった。