JIZE

ドニー・ダーコのJIZEのレビュー・感想・評価

ドニー・ダーコ(2001年製作の映画)
3.1
銀色の角張ったウサギが田舎町を未曾有の恐怖に落とすホラー作品かと想像していたが思いの外,青春要素が濃い。またジェイク・ギレンホールの少年役で若々しい姿がかなり貴重。本作は一度では理解できない複雑な"リバースムービー"の体裁が取られており日常の静けさと確実に何か不安な事象が近付いて来る対比はホラー映画の「サイン」や「イット」のようである。

ただ逆を返せば事態が進行しだす明確な要素がほぼないため退屈で不恰好,出オチ感が否めない作品でもある。中盤の映画館で「死霊のはらわた」が上映される館内で映画特有のメタ構造のような多層性がデフォルメされる。その場面は背筋が凍るほどに不気味さがあった。結論としては期待ほど面白くなかったが映像から漂う怪しい掴めなさが本作の見所なのかもしれない。