滝和也

あぶない刑事の滝和也のレビュー・感想・評価

あぶない刑事(1987年製作の映画)
3.5
タカ!
ユージー!

横浜の街を熱くする(笑)
ダンディ鷹山と
セクシー大下の
名コンビが描く、
バブル時代を象徴する
バディ刑事もの。

「あぶない刑事」

日曜9時に、現れた80年代屈指の人気を誇る刑事ドラマ、あぶない刑事の映画版第一作。舘ひろしと柴田恭兵と言う港署の誇る名コンビが、個性豊かな面々と事件を追う、時にコミカル、時にハードな側面を持つ傑作でした。ドラマは(笑)

金曜の夜、覆面パトカーでナンパしていたタカ&ユージのコンビに緊急コールが鳴る。爆走する車を追う二人、なんとバズーカ砲を後に向け撃つ犯人。既の所でかわした二人だが同僚のパトカーに直撃。2名が殉職する。犯人はある製薬会社研究所を襲い、2名を殺害。新薬のデータを破壊し、逃走していた。犯人の似顔絵から、情報を得た二人は犯人を追い詰めるも市民を人質に取られ無残に敗北…。捜査を外される…。

初の映画化という事で、爆破やアクションを盛り込み、ドラマより派手な展開あり、コミカルかつダンディな二人の魅力ある演出はそのままにドラマファンが楽しめる様に作られてました。

セクシー大下、ユージに柴田恭兵。ダンディ鷹山、タカに舘ひろし。この二人、やはり名コンビです。東京キッドブラザースの看板だった柴田恭兵は軽いタッチの役柄はお手の物。名作ドラマ俺たちは天使だ!や映画作品チンピラで魅せた軽妙さ、ダンスステップの様な動きを魅せますし、舘ひろしは西部警察の鳩村のダンディさはそのままにアクションを見せる。柴田恭兵の軽妙さに舘ひろしも呼応してコミカルさを見せ始め、作品自体が明るい時代を反映した華やかな作品になってます。

ここに浅野温子がコミカル過ぎるキャラで加わり、まだまだ駆け出しの仲村トオルが後輩で出演。脇に落としの中さんことベンガルやパパ山西道広他個性派揃い。港署を束ねるのは課長、中条静夫。やはりこの方のバカもーんが無いと二人が映えませんね。この後何作かの中で鬼籍に入られ、小林稔侍さんに変わるんですが、中条さんが威厳があって二人の父親の様で一番良かったかな…。更に木の実ななさんが少年課の課長役で格好いい女を演じてます。映画版は毎回見せ場ありです。

二人のキャラはとにかくバンバン撃ちますし、まだまだリアル路線に行く前の派手な刑事モノですから、ストーリーはかなりシンプルかつ大胆。今では考えられない無軌道な刑事(笑) それは駄目だろと言いたくなるのは時代が変わったからでしょうね。リアルタイムで見た時には違和感あまり無かったし。

二人の見せ場も舘さんなら、バイクアクション。バイクで走ってるダンプに乗り移る。西部警察でも魅せたアクションです。柴田恭兵さんはやはりステップ。突然のダンスシーンには(笑) 映画版名物になった柴田恭兵さんの全力疾走は今作はなかったんですね。走る姿の美しさは素晴らしいですから、次作楽しみに。

舘さんも走る姿が格好良くて、二人が拳銃を構えて犯人を追跡するシーンは特に毎回ながら格好良くて。独特なポーズなんですよね。

映画版で派手にするため、強敵として選ばれた役柄は傭兵。演じるは菅田俊さん。仮面ライダーZXです(笑) かなりの強敵でバズーカ、ナイフ、マシンガン、手榴弾、地雷にブービートラップと使いこなす。1人で港署刑事達を窮地に追い込みます。菅田さん、ドラマでは確か県警の刑事でも出演してましたが(笑) タカはかなり危なかった…。

悲しきヒロインに小野みゆきが。デビルマンに似ているあの方(笑) キレイなんですが…。しかも扱いは意外に酷い…。フィルマークスではクレジットされてませんが黒幕に東映の悪役重鎮のあの方も登場します。

時代を反映した明るさと荒唐無稽さを兼ね備えたエンターテイメントとして見て頂ければ。ストーリーは大雑把ですし、アクションもハリウッドと比べたらいけません(笑) ただ当時は凄かった。垢抜けたお洒落なドラマでしたし。舘ひろしと柴田恭兵、やっぱり格好いい(^^)

追伸 仕事がめちゃくちゃ忙しい&大変で少し休んでましたが、ぼつぼつまた見てきます(^^)
滝和也

滝和也