CucumPrincess

シンデレラのCucumPrincessのレビュー・感想・評価

シンデレラ(1950年製作の映画)
3.2
馬鹿らしく思えてきた。

新卒にしてはかなり楽しく仕事をしている方だと思う。とにかく子どもが好きで好きで好きで好き(×無限......)で仕方ないので教室は天国だし、子どもと話している時間は至福だし、仕事のことしか考えていない。考えられない。それに加えて直属の先輩が最高すぎなのだから仕事が楽しくない訳がない。
「本当に楽しそうに仕事するよね。」
仲良しな事務の人によく言われるこの台詞。自他共に認める仕事楽しすぎ人間なのだ。私は、ハッピーなのである。このまま行けば間違いなく"Happily ever after."だ。
でも、そう簡単にハッピーエンドは手に入らない。中には、人の幸せが面白くない人もいる。

大きな屋敷に住む可憐なシンデレラ。彼女は両親を亡くした悲劇まで、健気さに変えて美しく身に纏ってしまう。そんな姿が気に食わない継母とその娘たち。色々な手を使って彼女の幸せの邪魔をする。ああ、なんて醜く、残念で、可哀想なのだろう!

私の職場にも「継母」がいる。ありとあらゆる"none of your business!"なものに首を突っ込み、ものすごく嫌な関わり方をする。万人に対してなのだが、ピチピチヤングでハッピーな私に対しては特にあたりが強い。総括すればハッピーな私だけど、私だって裏では悩んでばかりだし、しょっちゅうクヨクヨしている。だけど彼女にはハッピーな表面だけしか見えていなくて、ファーストインプレッションがハッピーすぎちゃう私が癪なのだろう。

元々、周りには彼女のことを「姑」と説明していた。でも、それではなんだか、私が面白くない。だから、私は私の物語のヒロインで彼女のことは継母と呼ぶことにした。

継母に嫌なこと言われた金曜日。毎日記録している授業ノートに震える文字で書かれた「もう辞めたい」を「継母が怖ぁ〜〜い♡」と書いた付箋で封じ込めて、シンデレラの継母のイラストを横に書いたら、何だか言われた全てのことが馬鹿らしく思えてきた。
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