村上パルキ

πの村上パルキのレビュー・感想・評価

π(1997年製作の映画)
3.3
映像や音楽は良かった。しかしストーリーはイマイチ!!いわゆる妄想現実混濁映画。蝕まれた精神で妄想と現実を曖昧に描く。どちらかわからなく映す。モノクロ映像と90年代テクノ音楽は良い。ハッとする画面描写もあり。それなりに見ていられる。それらの点は良かった。

しかし一方で悪い面も。ストーリーに発展性が無い。順々に話が進んでいくという感じでは無い。同じ所をグルグル回っている感じ。主人公は最初から最後まで数学を突き詰めていて、精神を病んで幻覚を見て…ていうのが延々と続く。同じようなシーンが多くメリハリが無い。何かに追われているが、それが何か答えもはっきり提示されず。デヴィッドリンチ的な妄想と現実の混濁。それを描こうとしてるのは分かるが…難解さもあり途中退屈になり何度か眠りかけた…

主人公は数学を突き詰めている。何かをトコトン突き詰めることは時に精神を駄目にする。

しかし一方で、そこまで何かにハマれるって羨ましいとも思えた。
村上パルキ

村上パルキ