M少佐

機動戦士ガンダム F91のM少佐のレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダム F91(1991年製作の映画)
4.5
 「人はいつになったら戦争を忘れられるのか」ムリ

一年戦争から四十年、ネオジオン紛争から三十年。
取り合えず平和。
なのに田舎のスペースコロニーにヘンテコモビルスーツが攻めてきましたよ?
一応、駐留軍の連邦モビルスーツが応戦するもモビルスーツの性能の差が如実に出てボロ負け。
逃げる市井の人々の中に運命の二人が居るんだなこれが。
ニュータイプの素質ありの主役二人。
溶接工の息子(秘密あり)題名にある「ガンダムF91 」のパイロットになる予定の青年シーブック・アノー。
パン屋の娘なのに(秘密あり)無駄に美しく、良いドレスを持っているセシリー・フェアチャイルド。
大きな戦争ではないが地球連邦の根幹を揺るがす戦いの火蓋は切って落とされた…はず。

これ以降のガンダム映画はテレビ本編の切り売りに身を落としたファンサービス作品になってしまって悲しい。
とにかく名作である。
最近のUC にかまけていて弛んだ私は25 年振りに干渉。
あぁ懐かしい、F91 はダサくて大嫌いでクロスボーンの機体のプラモばかり買っていた自分を思い出した。
今見るとF91 も、それなりに格好よい。
ヴィギナ・ヴィナは、なんかな~。
とにかくモビルスーツは過剰とも言える数と重武装、リアルさ。
狭い戦域ながらも緊張感溢れる戦闘。
それ以外は突拍子もないドラマの繋ぎ合わせ(笑)
一度は収束したニュータイプ論争に火種を投げつけ、家族愛も、なおざりである。
ただ戦争の悲惨さはきちんと描かれていて人は簡単に死ぬし、時間は経っていても市民は戦争に慣れている…ガンダムらしい。
何よりUC のせいで無かったことにされそうなのは許せないな。

私の世代は「逆襲のシャア」こそが至高。
しかしそれから五年後、新たなガンダムを、どこからも文句のでないスタッフが作り出した。
世代に寄っては、これが最高だよな。 

続編があると言ったな!あれは嘘だ!
小説や漫画は有るけどな。

取り合えず再版したプラモ買ってくる。
デナン・ゾン欲しいっすわ。
M少佐

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