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13日の金曜日のTEPPEIのレビュー・感想・評価

13日の金曜日(1980年製作の映画)
2.9
13日の金曜日だったなぁと思ったので、元祖「13日の金曜日」を評価。「スクリーム」的に言うなら、「映画『13日の金曜日』の殺人鬼は…」という質問に対してドリュー・バリモアみたいにジェイソンよ!なんて即答が禁物な1作目。ホラー全盛期と呼んでいいのかもよく分からないが、とにかくお決まりをここまで定着させてきたハリウッドの元祖ホラーはコア過ぎるファンに愛されている。クリスタルレイクにとりあえず来る若者たちが何だかやかましく逃げるホラーから、NYや宇宙に行ったり一応全部鑑賞してきたがやはり一周回ってこの1作目が1番出来がいい、皮肉にも。
かと言って、すごくいい出来かといえばそうではなく、「エルム街の悪夢」や「悪魔のいけにえ」のほうが遥かにホラーとして優れている。
あらゆるジャンルに出ているケヴィン・ベーコンも当時は若く、それだけでも楽しめる。やっぱり今見ても胡散臭さが消えないのは残念だが、それでもスリルをしっかり提供しているので楽しい。
主演女優のエイドリアン・キングはこの映画がきっかけで私生活では熱狂的なストーカーに狙われてしまう。貴重な彼女の演技と、チープながらも主観的な映像で若者をバッサバッサと殺していくのでソフトなバイオレンスシーンも割愛できてしまうという不思議。リメイク版とか最低だったもんなぁ…。
総評として「13日の金曜日」は暴走するフランチャイズの幕開けとともに、今のホラーのお決まりを定着させた作品であり、それを映画ファンが楽しめる。とりあえず一時期マイケル・ベイが片っ端からプロデュースした名作ホラーを連続リメイクした経緯があるように、また誰かしらが製作すれば問答無用で見にいく。
このフランチャイズは反面教師の意味で鑑賞するようなものである。
ついでにいうと、ジェイソンくんは1度もチェーンソーは使ったことがない。
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