金曜日！
「金曜日」と聞いて真っ先に思い浮かぶ映画は、もうこれを置いて他にないのでは？
残念ながら今日は13日の金曜日ではないものの、来月はちょうどそのジェイソンdayにブチ当たります！
Ki-Ki-Ki...!! Ma-Ma-Ma...!!
ホラー映画の良いとこ取りを試みた結果、ものの見事にその永久市民権を獲得した大ヒット作『FRIDAY THE 13TH』
人里離れた曰く付きのキャンプ地Crystal Lakeで殺人鬼の魔の手が忍び寄る…！
製作陣は様々なホラー映画のイロハを本当によく研究されていて、
例えばヒッチコック『サイコ』のバイオリン不協和音で構成された音楽や犯人像、カーペンター『ハロウィン』の連続殺人鬼、ロメロ『ナイトオブザ～』の理不尽に殺されてゆく若者たち、アルジェント『サスペリア2』の正体、デ・パルマ『キャリー』のオチなどなど多岐に渡ります。
不安を煽りまくるカメラワーク及びカット割りも大変秀逸であり、
トム・サヴィーニの特殊メイクも相俟って飛びきりの恐怖体験を我々に提供してくれます。
終盤では「水晶湖」たらしめる湖の鏡面に浮かんだ小舟で美しすぎるカットを収め、一服の涼を与える緩急も効果絶大。
公開された年はキューブリック『シャイニング』と同じ1980年で、扉を破壊して顔を覗かせる演出は偶然(？)にも被ってたり、
また同年デ・パルマ『殺しのドレス』は『13日の金曜日』同様に『サイコ』のオマージュが満載だったりと、ホラーの当たり年と云えます。
逆にアルジェント『フェノミナ』では冒頭の少女が実は主人公ではないというミスリード、犯人の正体や湖畔のエンディングなど、
逆に本作へのオマージュもあったり。
あとホッケーマスク版ジェイソンの凶器がチェーンソーというよくある思い込みは、
志村けんのコント番組で度々ジェイソンに『悪魔のいけにえ』の象徴チェーンソーを持たせたのが要因ではなかろうかと。
ちなみにジェイソンの誕生日である6月13日の金曜日、次に来るのは7年後の2025年です。
Ki-Ki-Ki...!! Ma-Ma-Ma...!!
