MASH

13日の金曜日のMASHのレビュー・感想・評価

13日の金曜日(1980年製作の映画)
3.0
13日の金曜日という日にこの映画を観ないわけにはいかないだろう。世界一有名といっても過言ではないホラー映画シリーズの第1作目。今となっては誰も続編を望まないシリーズになってしまってはいるものの、この第1作は『悪魔のいけにえ』から始まったスラッシャームービーのある種の到達点と言えるのではないだろうか。

到達点とは言ったが、別にこの映画が完璧かと聞かれればそうではない。定番を形作ったという意味での到達点であって、映画としてはやや中途半端。馬鹿な若者たちが殺人鬼に殺されていくというそれ以上でもそれ以下でもないプロットの中で、本当にそれ以上でもそれ以下でもないことしか起きない。ゴア描写はなかなかだが、ややスローペースなので全体としてはどこか物足りなさを覚える。様々なホラー映画が存在している今では観ると、やっぱりやや退屈な印象を受けてしまう。

しかし『13日の金曜日』にそれ以上何を望むというのだろうか。確かにワンパターンだし、キャラもつまらないし、全体的にかなりチープな作りではある。だが、それこそがこの映画に望んでいるものなのだ。チープ、だけどもちょっとだけ恐いホラー映画。この映画は満たすべきものを満たしている。あとこの映画に足りないのはホッケーマスクの彼だけ。何作目で出てくるんだっけ?
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