みおこし

ゴーストワールドのみおこしのレビュー・感想・評価

ゴーストワールド(2001年製作の映画)
3.8
舞台はロサンゼルス郊外。ちょっと変わり者の女の子イーニドとレベッカは、高校の卒業のタイミングを迎える。家庭にも高校生活にも満足していなかった2人は、就職する前に共同生活をして街をぶらぶらする日々を送ることにするが...。

だいぶこじらせてる女の子のお話で、皆さんのレビューにもあるように『スウィート17モンスター』を彷彿とさせました。
主演のソーラ・バーチとスカーレット・ヨハンソンの気だるい雰囲気が最高、しかもファッションもビビッド&ユニークで、2人を眺めているだけでも眼福の作品でした。

10代の頃って、本当に何もかも嫌になるというか、周りが全員敵に見える時期が誰にでもあって(笑)まさに本作はそんな何も信じられない年頃を描いた、甘酸っぱい作品でした。他の学園モノにあるような胸キュン描写はほぼないし、どちらかというと高校時代の闇をあえて面白おかしく描いているところにかなり好感が持てました。
あえて2人に優しく接する大人の好意に対して、あからさまに「ウゼェ!」って表情を浮かべちゃうイーニドのいじらしさがまた可愛い(笑)。素直になれないだけで、誰よりも本当は純粋で脆い子なんだなと思うとついつい悪態も許せちゃいます。
理解者を得られないままフラフラしているうちに、近所に住むなぜか冴えないオッサン・シーモアの恋愛を後押しすることに情熱を注ぎ始めちゃったり、やることなすことブッ飛んでる(笑)。
シーモア役のスティーヴ・ブシェミの、ダメダメっぷりも圧巻の演技力。とにかく役者さん皆さん絶妙なパフォーマンスで最後まで飽きませんでした。
今は亡きブラッド・レンフロも出ていたり。

いわゆるストレートな青春ものも好きだけど、実際はイーニドとレベッカのようなキラキラしてない学生時代を経験した人の方が多いと思うので、きっと誰しも共感できること間違いなしです!
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