YAZ

あした来る人のYAZのレビュー・感想・評価

あした来る人(1955年製作の映画)
3.7
日活制作再会一周年記念作観る
監督 川島雄三

無駄な投資しないと言い切る初老
の実業家梶大助を中心に娘夫婦
セックスレスな愛人まがい、人付き
合いより魚の研究が好きな男5人
のドラマ

何かに熱中している旦那に「私と
〇〇とどっちが大事なのよ?」と妻が
問い詰めるのドラマで見ますが、ここに
登場する男も女性よりも大事なモノが
有り、そのせいか恋愛に至らずか存在
せずか壊れるかの少し変わった話

恋愛よりも〇〇で消極的な男に呆れて
別な生き方を模索する女性。
男に依存しないと経済的に暮らし難い
時代にしては新しかったのかも

仕事人間で家庭を顧みない梶の妻が諦め
なのか割り切ってのマイペースで暮らし
てるのと世代間の違いも匂わしてる。
登山に夢中な夫に不満な梶の娘は母の様
にはなりたくないと何度も口に

堅苦しそうな話ですが男の熱量が低いの
で別れ話も淡泊な空気で、女性との距離が
近付くのを察して逃げてしまう男まで。
乾いたタッチで男を置いてきぼりにした
一種の女性映画のようであります

タイトルは二人の女性に対してのエール
のようなモノですかね
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