エアール

猟人日記のエアールのレビュー・感想・評価

猟人日記(2003年製作の映画)
3.3
ユアン・マクレガー×ティルダ・スウィントン×ピーター・ミュラン×エミリー・モーティマー、と英国俳優たちが名を連ねる本作であります。
愛を知らない青年が性愛に溺れては感じる”渇き”と”疼き”、
発見される一体の水死体
ーー事故死なのか、殺人なのか、思わぬ方向へと急転していく、
孤独、無慈悲と空虚、
もう取り返しはつかない…
自分が死ぬその時まで罪悪感とともに男は生き続ける。


1940年代後半 イギリス
作家志望の青年 ジョー、
彼は今貨物船の作業員として住み込みで日々働いている。

ある日の早朝
フリープ一枚しか身に纏っていない女性の水死体を発見するジョー、船長レスと共にその死体を引き上げる。
ジョーが見知った女性、その水死体はまさしく彼女であった…。
何故にフリープ1枚、自殺か他殺か、いったい何が…。

警察と救急が現場へ駆けつけ
彼らに処理される彼女の姿をただただ目で追うジョー。
その日の夕刊には早速関連記事が載り、
ジョーはその一件以来彼女のことばかり考えてしまう。

女性殺害の容疑で捕まったのは
女性と不倫関係にあった配管工の男性、
重罪であり極刑は免れないだろうと
ーー男は頑なに容疑を否定している。

話は過去へ
浜辺を訪れたジョー。
彼はそこでひとり座り込む清楚美人 キャシーの姿に目を止める。
彼はキャシーの近くに行き何気ない会話を始めるが…。


船長レスとレスの妻 エラ、
夫人エラと関係をもつようになるジョーとそのことを知るレス、
ジョーとキャシーの出会い、同棲、別れ、再会、妊娠、
口論と事故、証拠の隠滅、
未亡人となるエラの妹、下宿先の主人の妻
ーー次々と女性と関係をもつジョー、
消えることのない空虚感、
現在と回想が入り混じるストーリー展開、
裁判と傍聴、…


何が正しいのかは分かっている。
もちろん真相も。
それでも男は決断した…隠し通して生きていくことに。

若かりしユアン、
大胆な芝居をみせるティルダ、エミリー
ーー二人ともいいけれど、エミリーが堪りませんね 笑
ウディ・アレンのマッチ・ポイントの時も思ったけど、あん時は相手が無敵のスカヨハですからね 笑
ちと相手が悪かった。
ベテラン ピーターの存在感もさすがでした。

無理なく、淡々と進むストーリーや派手さのない演出が嫌いじゃない分
それなりに楽しめましたね〜。
エアール

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