最後の〝あいのうた〟が染みる映画。
YEN TOWN BANDのあいのうたが好きで鑑賞した。
独特な街の雰囲気、ぼんやりとした影像の美しさが印象的だった。
岩井俊二監督らしい世界観。
最初と最後に入る語りがまとまりを出していてよかった。
劇中のグリコ(CHARA)の歌が全部よかった。
アゲハがタトゥーを入れるシーンはとても官能的で美しかった。
夢か現かも分からない空想のシーンは自分もその世界に迷い込んだような感情になった。
お弁当のハートマークから、アゲハはフェイホンに気があったのだろうか、それとも人間として好きだったのだろうか。
フェイホンの振り返って看板を観るシーンは痺れた。夢が叶って嬉しかったろうなと。
リョウリャンキが最後でどうなるのかをあえて書かなかったこと、グリコが直接出てこないことでエンドロールで流れる〝あいのうた〟の歌詞が、その先を考えさせてくれるようでよかった。
観ている途中ではそんなにいい映画には感じられなかったのに終わってから心に残るものがあったので、高得点になった。
三上さんがかっこよかった。