うーた

スワロウテイルのうーたのレビュー・感想・評価

スワロウテイル(1996年製作の映画)
4.5
世界観が最高。
九龍城みたいな中国スラム的埃っぽさのある雑多感と、日本の見慣れた都市が隣り合わせになってる感じ。それもあって、単なるファンタジーじゃなくて地続きの場所で起きてるリアルな物語に仕上がってる。

映像美が素晴らしい。光の使い方が綺麗。センス抜群でグラフィカルなカットが沢山ある。

少し話が膨らみ過ぎなきがしたけど、最後の方で一気に持ってかれた。
雰囲気映画かと思いきや、起承転結しっかりしてる。頭から尻尾までずっと面白い。
映像がエモかったり、
ハラハラしたり、
グロさにゾワゾワしたり、、
んで最後は泣いてしまった。


圧倒的な非日常で描かれてるんだけど、描かれてるテーマが妙にリアルだから共感できる。
要約すると
「金に吸い寄せられて集まってた連中が最後に金で買えないもの、夢より大切なものに気づく」ていうありがちなお話。でも金のため夢のために仕事ばっかしてる社会人には案外響きそうかテーマなんだよな

最高の世界観で、妙なリアリティもありつつ、B級映画バリの雑さもあって。
これをセンス抜群の美しい映像で撮ってるから、かなりゴチャゴチャしてる。でもバラバラな感じはせず、よーく纏まってる。エモい映画なんだ〜。

そういう点で岩井俊二にしか撮れない映画に感じた。もう一度観返したい。


あとCHARAがアジア系の立ちんぼにしか見えなくなってしまった
うーた

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