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スワロウテイルのsonozyのレビュー・感想・評価

スワロウテイル(1996年製作の映画)
5.0
岩井俊二 脚本/監督 1996年作。
日本アカデミー賞 9冠(優秀作品賞、主演女優賞、助演女優賞、新人俳優賞、撮影賞、照明賞、美術賞、録音賞、話題賞)

〈岩井俊二監督の初期代表作『スワロウテイル』をいま観るべき理由とは〉という記事を見かけて久々に鑑賞。
https://cinemore.jp/jp/erudition/534/

円が世界で最も強い時代、世界各地から一攫千金を夢見てさまざまな人種が集まる街「円都(イェンタウン)」。そんな彼ら(移民)を日本人はさげすんで「円盗(イェンタウンズ)」と呼んでいた。

「My Way(フランク・シナトラ)」を収めたカセットテープ。
偽造千円札(両替機に入れると一万円と認識する)。
といったユニークなキーアイテムと、音楽、美術、照明、撮影、最高です。

中国語・英語・日本語を混ぜてしゃべる多様なキャラ設定の素晴らしさ。
グリコ(CHARA)の独特の艶とあの歌声。
アゲハ(伊藤歩)の初々しさとほの香るエロさ。
住まい兼怪しい商売の場「青空」に暮らすフェイホン(三上博史)とラン(渡部篤郎)のそれぞれの生き様。
スナイパーとしてのランの相棒シェンメイ(山口智子)。カッコよすぎ。
上海系移民を仕切る若き顔役リョウ・リャンキ(江口洋介)。ロン毛。
イカれた娼婦レイコ(大塚寧々)。セクシー。

一番印象的なシーンは、アゲハが阿片街の医者(ミッキー・カーチス)に、胸にアゲハチョウ(スワロウテイル)のタトゥーを入れてもらうところ。
光、肌、汗、過去の記憶の再生。。美しい。

ということで満点です。
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