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ランド・オブ・ザ・デッドのyaaaのレビュー・感想・評価

ランド・オブ・ザ・デッド(2005年製作の映画)
4.0
続・夕陽のガンマン風に言うならば
ゾンビ映画には2種類ある。
ロメロのゾンビ映画とロメロでないゾンビ映画だ。

「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」から「サバイバル・オブ・デッド」までのゾンビ映画6作観てあらためて本作を観ると、なんと予算の潤沢な豪華な映画だと。
いや、これはジョージ・A・ロメロのゾンビ映画ファン感謝祭みたいだと。

これまでジャンル映画としてのもっさり感が強烈な社会風刺で隠されてそれなりに面白くみれたが、メジャースタジオ製作だけあって「ランド~」は活劇要素(エンタメ度)が前面に出ておもてなし度抜群。
「ゾンビ」はそれらの融合が見事な傑作ですけどね!

金持ちと貧乏人のすざましい格差社会というロメロ印のアッパーな設定の枠組みの中、出演陣はいつになく豪華。
主義主張まったく逆の役をわかってて演じてるのが伝わる悪のりデニス・ホッパー。
お父さんのお友達だったら黒いブラぐらいいくらでもサービスするでぇみたいなアーシア・アルジェント。
この映画唯一の欠点・主役が薄味のサイモン・ベイカーも見方を変えれば「偉大なる脇役」ジョン・レグイザモ!の引き立て役と思えば納得。
トム・サヴィーニも顔が濃いせいでゾンビより狼男みたい。

メッセージ性もさすがのロメロですが、やっぱりゴアシーンの見せ方もさすがです。
ロメロかグレゴリー・ニコテロかどちらが発案かわかりませんが、首がない死体と思わせての顔ビローンゾンビとか、手榴弾を持つ手が地面に落ちてからの胴体大爆発とか、懐中電灯が照らす地獄絵図なんかが他とやっぱり一線を画す。
一つだけ。知性のあるゾンビはなんか違うなぁ(小声で)と。





それにしても違う「ランド」が観たい。ら、ら、らあー。
yaaa

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