はる

トリコロール/白の愛のはるのレビュー・感想・評価

トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)
4.0
非常に面白いです。トリコロール三部作の二作目にあたる本作は前作とは全く雰囲気の異なるぶっ飛んだ喜劇になります。ちなみに白は平等を意味しています。
主人公はズビグニェフザマホフスキ演じるカルロという男で、ポスターに写っているジュリーデルピーはその妻ドミニクとして登場します。
カルロは性的不能を理由に妻に捨てられ、故郷へ帰る金もなく、まさに人生のどん底と言える状況に陥ります。ミコワイという男と出会い手伝って貰い、どうにか故郷であるポーランドに辿り着くも相変わらず妻への未練はタラタラ。そんな折に機転をきかせ大金をせしめる事に成功した彼は妻への復讐を思い付きます。自らの死亡を偽装し、全財産を相続させるというのをダシにしてドミニクをポーランドに呼び寄せます。するとここから2人の関係が引っくり返るんですよ。コレがまぁ痛快。ドミニクは決して悪い人間ではありませんが、それまで情けなかったカルロを思うと心躍る展開になって行きます。
前作とはまた違う美しさがあり、ベタベタとは描きませんが男同士の友情もあったりと終始楽しく、荒唐無稽ながら何とも愛嬌のある作品でした。
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