牛猫

レインメーカーの牛猫のレビュー・感想・評価

レインメーカー(1997年製作の映画)
3.8
大手保険会社から支払いを拒否された貧しい家族の事件を軸に、法曹界で奮闘する若き弁護士の姿を描いた話。

ストーリーは清々しいまでの勧善懲悪で、これといった展開もないけど、熱意溢れる若きマットデイモンの爽やかさと脇を固める豪華俳優陣のおかげで全く退屈しなかった。
特に、証拠集めや法廷でのサポートとちょこまかと補佐的な役回りで大活躍だったダニーデヴィート。シリアスな話の中でもコミカルな演技で雰囲気を和らげてくれていた。
大弁護団を率いる狡猾なベテラン弁護士ジョンヴォイトも良い味出してた。あなたはいつから堕落したのか、臆せずに問いかけるマットデイモンとの対峙に痺れた。

忘れた頃に助っ人として登場するミッキーロークの使い方も憎い。敵にしたら恐ろしいけど、味方にすると頼もしい感じが渋くてカッコ良すぎる。
クレアデインズとのラブストーリーもアクセントとして効いていた。

判決を左右する保険会社の分厚い社内規定にまつわる一連のシーンだったり、ダニーグローヴァー演じる判事の登場シーンなど、法廷ものらしく溜飲が下がるような場面もちらほらあってスッキリした。

エンドロール前に語られる主人公の顛末など、少し腑におちない部分もあるけど、堅実なつくりで相応に楽しめる法廷ドラマだった。
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