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オールウェイズのぉゅのレビュー・感想・評価

オールウェイズ(1989年製作の映画)
3.9
2022年 鑑賞 22-134-16
NHK BSプレミアム にて
「E.T.」「ターミナル」「ウエスト・サイド・ストーリー」等のスティーヴン・スピルバーグ監督による、ヴィクター・フレミング監督「ジョーという名の男(原題:A Guy Named Joe)」(43)のリメイク作品で、非番の日に起きた山火事の消火活動に出動し、同僚のアル(ジョン・グッドマンさん)を助けようとして爆死してしまった空中消火隊員のピート(リチャード・ドレイファスさん)は、天国にてハップ(オードリー・ヘプバーンさん)という天使に命じられて現世へ舞い戻り、空中消火機のパイロット養成校の生徒テッド(ブラッド・ジョンソンさん)に守護霊として助言を与えたり、ピートのかつての恋人のドリンダ(ホリー・ハンターさん)にテッドが恋していることで苦悩する恋愛ドラマ作品。
オードリー・ヘプバーンさんが最後に出演した映画でもある。

ー スピルバーグ監督色の「ゴースト」ー
「中年の恋愛」と、「青年と死んだ中年と中年が愛した女性」の2段構えの作品。

“2種類あるのさ 1つは激しい炎 なにもかも焼き尽くしちまう もう1つは自然の炎 消えたと思っても地面に触れると暖かい”
実は想い合っていた2人。だが、中年ゆえ、どちらも素直になれない... 中年女性が怒る... 彼女の誕生日に... でも...
バンドの生演奏生歌唱でのダンスシーンは最高!ピートの様々な表情も、ドリンダの様々な表情も。だが、2人の言い合いは両方わかる。命は大事!でも、生きがいや誇りも大事!一度はわかり合う2人に立ちはだかるものが... 「キスして飛んで」

アルの飛行機のエンジンに... ピートの行動... アルは助かるも、ピートがピンチに... 間一髪炎の地帯を抜け出す!さすがピート!なんだが... ピートは森である女性と出会い、ある事実を悟り...

テッドの守護ゴーストとなったピートは、テッドを使って、パイロット養成校の校長となったアルにいたずらを。ここは確実にコメディシーンだ!

稲妻はゴーストの声を繋ぐ、ドリンダとピート、テッドとドリンダ、「この子(猫)が懐くなんて」、肩の力を抜け、口笛、ジョン・ウェインのモノマネ、「よくバスを止めたな」、テッドの行動は最高!ドリンダのピートへの気持ち、ダンスはもう踊らないと言っていたのに...

“ハップ 頼む ここから連れ出してくれ”
ドリンダ宅で... テッドが音楽を... 、「俺の女だぞ」と止めるゴーストピート、踊り出すドリンダとテッド... 、そして2人の距離が近くなり... 、ロングタイム... 、 ピートの絶望の唸り、ドリンダの「ごめんなさい この続きはまた今度」... ドリンダはゴーストピートをわかっていたのか?だから敢えて踊った?

“言ったでしょ 自分のために何かするのは無駄なの”
“死人がなぜ傷つく どうなってるんだ こんなにつらいなんて聞かなかったぞ 会うなんてことも ドリンダにだ どうすればいい”
“生きてよかった 今度は助ける番だ そう思ってもらうためなの 気持ちの整理をつけてもらうためでもある さよならを言うの”
また森でハップと出会うピート。今度は更に芯の話を... 「別れを告げるまで2人とも解放されない」

テッドとゴーストピートの決断!多くの命を救うため、燃え盛るドーム山へ向かう!が、ドリンダの行動と決意!消火のシーンはハラハラ... 2度目の降下からは、「ゴースト/ニューヨークの幻」の有名な轆轤シーンのように思えたシーン。ピートの時には上手くいかなかった上昇は、2人だから上手くできたようにも思える、心に刺さるシーンだ!

“これから死ぬまで不幸でいちゃいけない 俺の声が聞こえればいいのに 今ならよく分かる すばらしい人生を送れるよ 本当だ”
“君の人生が待ってる 行くんだ 解放するよ”
ピートの独白シーンが涙を誘う...水中のシーンも良かったし、もうウルっと来てしまう... 滑走路でドリンダが進んだ方向の逆方向に進むピート。スピルバーグ監督の粋な計らいのもまた私の目頭が... でも、「さよなら」を言ってないやないかーーい!って言いたいけど、今回は心に留めておいてやる... グスンッ

「今やっと素直に言える 愛している 心から」
「自由を得るには 自由を与えなきゃ」
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