たろさ

007/カジノ・ロワイヤルのたろさのレビュー・感想・評価

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)
4.5
ウガンダで爆弾密造犯の男(セバスチャン・フォーカン)を追ったボンドは背後にル・シッフル(マッツ・ミケルセン)という男がいるのをつかむ。


007シリーズリブート作品。冒頭のシーンがモノクロ、ガンバレルシーンが今までと違う、今までのシリーズで人間味の薄く生活感のなかったM(ジュディ・デンチ)の私生活が見れる、等々色々と変えてきている。
ホテルの階段でボンドがテロリストとの殺し合いをした後にヴェスパー(エヴァ・グリーン)がショックを受けるのをボンドがそばに行ってなだめるシーンがいい。今までだったら悪い奴をやっつけてそこで終わりだったはず。

新しいボンドはダニエル・クレイグで真面目路線。前代のピアース・ブロスナンで色々エンタメ路線に走りすぎたので軌道修正。ダニエル・クレイグのボンドはちゃんと汗をかくし殴られたら痣もできるし血も出る。当たり前のことなんだけど前代のボンドまでそういった描写はあまりなかった。なのでダニエル・クレイグ版のボンドはかなり汗臭いし泥臭い。しかも短気。ホテルで車係に間違えられて横柄な態度を取ってきた客に仕返しで車をわざとぶつける、衝動的にル・シッフルをナイフで殺そうとする。今までになかったボンド像。

テロの資金を稼がせない為にポーカーで勝てという指令。資金は税金。シリアスなのにかなりバカげた展開。
ボンドの日本語での一人称は僕。僕より俺の方がいいんじゃないかと思う。
ボンドが海から上がるシーンは「Dr.ノオ」のハニー・ライダー(ウルスラ・アンドレス)のオマージュ。

【名セリフ】
"The name is Bond. James Bond."
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