あやっち

007/カジノ・ロワイヤルのあやっちのレビュー・感想・評価

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)
4.0
【007シリーズ第21作/2006年/主演:ダニエル・クレイグ】
ああ、ほっとしました。だって、ダニエル・クレイグ版の評判があまりにも高いんだもの。もし自分だけしらけちゃったら、何だか申し訳ない気持ちになってしまう。周りの評価は低くても、自分の評価が高い場合なら「よし、私が擁護しなくちゃ」と無駄に張り切ることもある。その反対に、周りの評価が高くて、自分がイマイチだった場合。これが面倒くさい。「だってツマンナイ」と思ったとしても、みんなが口をそろえて「面白い」と言えば、自分の感覚の方がおかしいのかと気持ちが揺らぐ。王様が裸だと思ってはいても、なかなか口に出しては言えないものです。
あ、話が脱線しました。クレイグ=ボンド、評判通りの素晴らしい出来でした。クレイグ=ボンドを決定版という人がいるのもうなずけます。だってスピード感が20世紀とは全く違う。ショーン・コネリーが蒸気機関車だとするならば、ダニエル・クレイグはリニアモーターカー。もちろん蒸気機関車にはファンも大勢いるし、味があります。でもリニアから乗ってしまった人、ダニエル・クレイグから見始めてしまった人には、そんな懐古ロマンを理解してもらえるかどうか。今作から、全く別物ですからね。絶対比べちゃいけません。
あと今回は何と言ってもボンドガール。ここまで延々と見てきたなかで、私的には今回のエヴァ・グリーンをベストに挙げたい。あまりにもボンドとお似合いすぎて、フラグ立ちまくりでした。一応ネタバレは避けますが。本当によかったので、マネーペニーとQが出てこないことに後から気付いたくらいです。いやホント、別物すぎて。寅さんをリチャード・ギアでリメイクしたくらい別物なんですって。くどいようだけど、比べちゃダメ絶対。